経済学の目的:まずは、ここから・・(経済学001)

~ 経済学って、普通の事を常識で考える学問です ~

経済学の目的に、はっきりした定義があるわけではありませんが、 「みんなが”幸せになる”、”満足する”ような効率的な配分の実現のために研究すること(京大西村教授 )」と言うのが一般的です。ですから、経済学は”お金持ち”になるために市場を分析する学問ではありません(もっとも、貧乏よりは金持ち(狭義の幸せ)になった方がチョッとはマシではありますが・・)。それに「お金持ち=幸せ」というのは多分に個人的な判断であり、哲学で論じられるべきでしょう。

さて、ここでのキーワードは二つあります;「満足」と「効率的配分」です。

「満足」:経済学では”満足”のことを「効用」と言い、「 各消費者が、ある財やサービを消費することによって得ることができる主観的な満足・欲望充足(への貢献)の度合いのこと」です。要は、自分が支払ったものの”対価”としての満足度ということですが。いわゆる感情の”満足”とは、少し意味が違います。英語では、満足は「Satisfaction」ですが、効用は「Utility」と言って区別します。

「効率的配分」: 経済(学)の大前提に「資源の希少性(Scarcity of resources)という考え方があります。当たり前と言えば当たり前ですが”この世の中の”資源”には限りがある”ということです。人間の欲望には限りがありません(そうですね!?)・・でも、その欲望を満たすための”資源”には限りがあるのですから、これら有限の資源を”効率的”に配分する方法を考えることこそが経済学の目的だ・・と、いうわけです。そして、この効果的配分を達成するために必要なことが「選択」ですから、経済学は「選択の学問」とも呼ばれたりします。

経済学の目的効用を最大とするために、有限な資源を効率的に配分する方法を考えること。

経済学ではこの目的を達成するために、いろいろな方法論、定義、語句が語られます。 そして、当ホームページでは「経済学」のいろいろなテーマについて、一つずつ取り上げて解説していきたいと思います。